昨年度受賞アイデア


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おかやま発!夢発進プロジェクト

~災害の備えはいつするの? 今でしょ!!~
岡山学院大学 なでしこBloom!


1 アイデアの概要・コンセプト
「自主防災組織率全国1位」を目標に、「岡山県の特産を使った保存の効く食品の開発」、「デニムを使った非常用袋の製作」、「地域住民への防災対策の組織化」を3つの柱として、岡山県全体の防災に対する意識を高める。岡山県の特産を使った気軽に食べられる保存の効く食品を作り、丈夫で長持ちする特徴を持つデニムバックを非常用袋として活用することで、地域の人に防災に対する意識を持ってもらうことができる。また、開発した保存の効く食品と非常用袋を倉敷の商店街で販売することにより、地域住民への防災対策の組織化と地域活性化に貢献することができる。

 

2 アイデアの着想点・提案理由・提案の背景
自然災害が少ないイメージが定着しているためか、岡山県は「自主防災組織率全国43位(51.3%)」と岡山県全体の防災に対する意識が低い。いつどこで自然災害が起こるか分からない現状だからこそ、今後は岡山県全体で自主防災の徹底を図るべきだと思う。そこで、3つのアイデアを柱とし行うことで岡山県全体の防災に対する意識を高め、岡山県を自主防災組織率全国1位にしたい。


≪岡山県の特産を使った保存の効く食品の開発≫
災害時の食料の準備として、長期間保存できるものを災害食として保存するだけでなく、“ローリングストック”という備蓄した食品を定期的に消費し食べた分だけ買い足していく方法に着目する。
岡山県は果物だけでなく野菜、魚介類も非常においしい。なので、岡山県の特産を使った保存の効く食品としていつでもどこでも食べることが出来たら良いと思ったから。


≪デニムを使った非常用袋の製作≫
誰もが非常用袋として欲しいと思えるような岡山県(児島)特産の丈夫で長持ちするデニムを非常用袋として開発したいから。
誰もが非常用袋として欲しいと思うことで、防災意識を高めたいから。


≪地域住民への防災対策の組織化≫
岡山県の特産の保存の効く食品を入れたデニムを使った非常用袋をセットにしたものを、商店街で販売することで、地域の活性化につなげたいと思ったから。

 

3 提案する具体的な事業内容
はじめに
★岡山県全体の防災に対する意識を高めるために重要なこと★
岡山県全体の防災に対する意識を高めるためには、岡山県全体が一体となって協力することが最も重要である。岡山県には14の私立大学があり、中でも管理栄養士養成の大学は7の私立大学があり全国の中でもかなり多い。そこで、私立大学が3つの柱に関係することにより防災意識を高めるだけでなく、地域活性化にも貢献できると確信する。
具体的には、以下の通りに関係する。


≪岡山県の特産を使った保存の効く食品の開発≫
管理栄養士養成課程の大学が中心となり、保存の効く食品の開発を進める。
デザイン、商品開発について勉強・研究している大学が中心となり、パッケージの開発を進める。


≪デニムを使った非常用袋の製作≫
デザイン、商品開発について勉強・研究している大学が中心となり、非常用袋の製作を進める。

 

≪地域住民への防災対策の組織化≫
経営について勉強・研究している大学が中心となり、災害対策への取り組みを進める。


提案する具体的な事業内容
≪岡山県の特産を使った保存の効く食品の開発≫の事業の内容は、
岡山県の特産を使った保存の効く食品の開発、②おしゃれなパッケージの開発という流れで進める。


≪デニムを使った非常用袋の製作≫の事業の内容は、
①既存の非常用袋を研究、②デニムを使った非常用袋のデザイン、③使わなくなったデニム生地のものを回収しデニムの非常用袋を製作、④製作したものを実際に活用して完成度を追求という流れで進める。


≪地域住民への防災対策の組織化≫の事業の内容は、
①計画・実施・調査・改善の流れを取り組んだ企画書を作成し、②商店街で販売する。そして、保存の効く食品とデニムの非常用袋を製作するために、③災害対策への取り組みとして商店街の方や購入者にも開発に協力してもらえるような仕組みを作り「おかやま発!夢発進プロジェクト」の共有を図る。

 

4 アイデアの実施・運営方法、地域との連携方法
≪岡山県の特産を使った保存の効く食品の開発≫
①岡山県の特産を使った保存の効く食品の開発
岡山県にはたくさんの特産がある中、なでしこBloom!では「れんこん」、「ごぼう」、「あなご」、「にんじん」、「えだまめ」、「油揚げ」の岡山県の特産を使い、第一弾として“ハレルヤごはん”を開発する。


「れんこん」:岡山県連島町のれんこんは白く柔らかいのが特徴であり、凄くおいしい。
「ごぼう」:岡山県井原市のごぼうは、柔らかくて香りも高くおいしい。
「あなご」:岡山県玉野市のあなごは、肉厚で味がしっかりしている。
その他:「にんじん」、「えだまめ」、「油揚げ」も岡山県の特産の物を使用し、醤油ベースの炊き込みご飯にする。


②おしゃれなパッケージの開発
なでしこBloom!が考えるパッケージは「明日もがんばろうと思えるような食事を提供したい」という気持ちをより強く感じられるものにしたい。そこで若者を中心とした有志のチームをつくりデザインを構成する。


≪デニムを使った非常用袋の製作≫
①既存の非常用袋を研究
市販で販売している非常用袋を研究する。既存の非常用袋を分解して、デニム生地を活用できるところ、できないところを調べる。
②デニムを使った非常用袋のデザイン
誰もが欲しいと思えるデニムを活用した非常用袋を製作するために、若者を中心とした有志のチームでデザインを構成する。
③使わなくなったデニム生地のものを回収しデニムの非常用袋を製作
使えば使うほど味が出てくるというデニムの特性を活かすために、使わなくなったデニム生地のものを回収しデニムの非常用袋を製作する。
④製作したものを実際に活用して完成度を追求
製作したものを学生が日常で活用し、課題を発見して改善する。


≪地域住民への防災対策の組織化≫
企画・実施・調査・改善の流れを取り組んだ企画書を作成
「おかやま発!夢発進プロジェクト」についての計画や実施、調査、改善までの誰もが協力したいと思えるような企画書を作成する。
商店街で販売し地域の活性化を図る。
災害対策への取り組みとして商店街の方や購入者にも開発に協力してもらう仕組みを作り「おかやま発!夢発進プロジェクト」の共有を図る。

 

5 期待される効果
グループで「おかやま発!夢発進プロジェクト」の実施による期待される効果は以下の通りである。

1.実際に開発、販売をすることで学生にとって良い刺激になる。
2.幅広い年代の人に関心をもってもらい、防災の意識が高まる。このオリジナル防災グッズを話題に、家族間で普段話し合うことのなかったような、緊急時どのように連絡を取り合い、互いの安否を確認するかなど話し合うきっかけになる(防災カードをつける)。
3.デニムの再利用をすることで、資源を大切にするという意識やデニムに対する愛着がより深まる。
4.年齢層が限られないようなモダンなデザインにすることで、手に取りやすく見せる収納として活用できるため、非常時に持ち出しやすい。
5.保存の効く食品の単価が安いため親しみやすい。
6.手軽に食べられる食品なので一人暮らしの学生、仕事帰りのサラリーマン、夕飯を考える主婦などに注目される。
7.デザインや防災グッズを作るのに、他校と関わることができる。
8.良いものを作れば岡山県の特産物などの知名度も上がる。
9.多くの大学との連携が強まり、緊急時の行動が円滑に行えるようになる。
10.企画、開発、運営の能力を養うことができる。
11.他の商品も開発され、保存の効く食品に対するイメージを変えることができる。
12.新たな店やイベントが増え商店街が賑わう。
13.駅周辺の商店街に出店することで電車を利用する人が増加する。


そこで、経営学を専攻された先生の協力で、グラフ理論という手法を活用して期待される効果を分析してみた。分析した結果は以下の通りである。

 

分析結果から、期待される効果で最も大きい期待は②であり、誰もが防災の意識を持ってもらえることが「おかやま発!夢発進プロジェクト」の最大の期待であると言える。最大の期待を達成するために、①、③、⑤、⑧の短期的な期待をそれぞれ達成しなければならない。


6 このアイデアにかける思い
大地震が懸念される今だからこそ、岡山県全体で自主防災の徹底を図るべきである。
オリジナルの商品を開発するだけでなく、このアイデアでは「県内の様々な大学が競合し防災グッズを開発」することから生まれる多くの大学との連携も重要視している。


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