昨年度受賞アイデア


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(勝間田高校グリーン環境科)奈義町ワサビ田復活プロジェクト

荒廃した奈義町のワサビ田を復活させ、ワサビ栽培を行い、
ワサビを利用した特産物を開発し、勝間田高校と奈義町などの地域の活性化を目指す。
勝間田高校グリーン環境科奈義町ワサビ田復活プロジェクト


1 アイデアの概要・コンセプト
岡山県北の奈義町馬桑にあるワサビ廃田は、後継者もなく、また近年の台風により、石垣は崩れ、石が堆積し、風倒木により完全に壊滅状態にある。かつては、奈義町の特産物として栽培されていたワサビであるが、他の場所でもまったく栽培されていないのが、残念でならない。


 そこで、本年度より本校グリーン環境科生徒の課題研究として、風倒木の処理をし、石垣を整備し、石を取り除き、ワサビを植えて少しずつでも、ワサビ田を復活させ、できたワサビを生や加工して本校と奈義町の特産物として販売し、地域の活性化の一助としたい。


2 アイデアの着想点・提案理由・提案の背景
注目点
 ワサビは、かつて奈義町の特産物として、生産組合があり、さかんに栽培されていた。
ワサビは、夏に気温の涼しい、冷たくきれいな水の流れる山間部でしか栽培できない。奈義町馬桑地域は、その栽培条件に適し、その地域でしかできない特産物としてもう一度見直してもらいたいと考えた。そして、ワサビを利用した加工品なども試作し、販売できれば本校の生徒の課題研究のテーマとして取り組むに値し、達成されれば自信にもなり、奈義町を中心とした県東北部の活性化の一助にもなり得ると考えた。


地域の現状・課題
地域の現状としては、ワサビは、かつて奈義町の特産物として、生産組合があり、さかんに栽培されていた。しかし、残念ながら後継者がなくて栽培されなくなり、さらに近年の台風により、風倒木と洪水により、石垣は崩れ、ワサビ田に石が入り、完全に壊滅状況にある。
 

このワサビ田の使用許可は、所有者から取っているが、ワサビ田として復活させるには、風倒木の処理・石垣の整備・栽培用土の整備・苗の準備が必要である。


今後の課題としては、ワサビの栽培としては、植え付けたワサビの栽培技術の確立のため、他県の栽培農家見学が必要である。また、風倒木の処理とワサビ田の整備を進め、栽培面積の拡大すること、地域としては、本校だけの取り組みではなくて奈義町との協力体制の確立が急務と考える。


地域の潜在的な魅力・可能性など
前述のとおり、ワサビが夏涼しく、水が冷たくきれいな山間部という条件は、現在は奈義町馬桑周辺しか考えられない。まず、その場所で栽培を復活させることができたら他の県北の地域でも栽培可能な場所があると考えられ、岡山県北の特産物として栽培され、過疎化の進む県北山間部の活性化につながると可能性があると考える。


3 提案する具体的な事業内容

1.本校グリーン環境科園芸類型野菜専攻生の課題研究の授業の一環として、本年4月
より少しずつ、整備をし、現在4枚のワサビ田を復活させ、10月上旬には、周辺に野生化したワサビを集めて苗として植え付け、158本の栽培を始めている。
2.ワサビの栽培技術の確立(苗の育苗や栽培管理)
3.栽培面積の拡大(風倒木の処理、ワサビ田の整備等)
4.奈義町と協議をして、奈義町としてワサビ栽培の奨励、加工品の開発、販売について理解を得て、本校と奈義町の協力体制を確立させる。 

 

4 アイデアの実施・運営方法、地域との連携方法


1.アイデアの実施・運営方法
  本校グリーン環境科園芸類型野菜専攻生の課題研究の授業の一環として、本年度より取り組んでいきたい。面積が増えてくれば、実習の日に合わせて、地域のボランティアの方の支援もお願いしたいと考えている。


2.地域との連携方法
  まず、奈義町役場との協議をおこない、栽培技術確立のための見学、ワサビ田の整備と栽培面積の拡大を行う。ワサビが収穫できるようになったら、特産物としての生のままで販売や加工品の開発と販売を本校と奈義町で協力して実施していきたい。


5 期待される効果
1.本校グリーン環境科として地域に貢献でき、生徒の自信にもつながる。
2.奈義町の特産物としてワサビとその加工品を栽培・販売が成功し、普及すれば、山間部の活用と町おこしにつながると考える。(ワサビ祭り、B級グルメ大会への参加など)
3.奈義町以外の県北の山間部でも栽培可能な地域があると考えられるので、その地域の特産物や町おこしにつながればよいと考える。


6 このアイデアにかける思い
1.ワサビが栽培上の理由で、県北の山間部でしか岡山県ではできないことやかつて盛んに栽培されていたワサビをもう一度特産物として復活させたい。そのきっかけを本校グリーン環境科ができれば、地域の農業高校として存在している本校としては、やりがいがあり、生徒・教職員も達成感と喜びを感じることができると考える。


2.これまでの地域事業と違う点、よりよくなる点としては、荒廃してなくなってしまったワサビという先人の開いた特産物を復活させ、本校教育や地域の活性化につながることである。特に過疎化する山間部の活性化につながれば、その効果は大きいと考える。


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